あおぞら銀行が今夏までに全社のパソコン端末の基本ソフト(OS)をアップルコンピュータの「Mac OS」へ切り替えることが八日、明らかとなった。安全性向上のためだが、国内大手企業の大半がOSにマイクロソフトの「ウィンドウズ」を使っている中、珍しい対応となる。
あおぞら銀は昨年五月からグループ全社の業務用システムを刷新、データ類をサーバーで一元管理し、各行員のパソコン端末にはデータ類を保存させない仕組みを導入してきた。金融機関の個人情報紛失・流出が相次ぐなか、他行に先んじてデータの管理体制を徹底することが目的だ。
システム刷新にあわせ同行では端末自体も見直し、「よりセキュリティー面で信頼がおける」(コーポレートコミュニケーション室)などとして、グループで二千五百台に上るパソコン端末すべてをアップル社製に切り替える。部署ごとに切り替えを進め、夏までに完了する見通し。新端末はすべてにカメラシステムをつけ、支店や海外の拠点といつでもテレビ会議ができるようにした。
(04/09 08:22)
個人情報を含む機密情報の持ち出しは社会全体で大きな問題になっているし、時代の流れとして個人の端末に保存できなくし、全てサーバで一元管理が基本になるだろう。そういった意味であおぞら銀行の対応は正しいと思う。
またウィンドウズはセキュリティの問題を頻繁に起こすよ......ね。たしかにセキュリティパッチが良くリリースされ、問題も引き起こす。ただ、これはウィンドウズ固有の問題なのだろうか?
答えは否。 である。
セキュリティ問題を起こすのはウィンドウズだけではなく、サーバとして多く用いられているサン・マイクロシステムズ社のSolarisだって、リナックスだって頻繁にセキュリティパッチのリリースがされている。マックはここ10年ほどほとんど使っていないので良くわからないけれども、問題が無いとは100%いえない。(OSの安定性という意味ではMac OS XでUNIXベースになったことから確実に向上しているだろうが、セキュリティという意味では全く関係なし)
ウィンドウズが数々のウィルスに感染するのは、そのウィルスの作者であるクラッカー(ハッカーとは言わない)達がもっとも影響のあるOSを狙いたいからだけである。影響の少ないマックなんか狙ったって面白くないでしょ。フェチならまだしも、目立ちたいだけの連中だから当然ウィンドウズを狙うに決まってる。
ウィルス禍から容易に逃れられるという意図があるのかもしれないが、あまり根本的な問題にはならないだろうね。こういうニュースが流れれば必ずマックを狙ったウィルスが投げ込まれるに決まってるし、むしろそうなったときウィルス対策ソフトの対応が遅れがちになるから、クラッカーからすればその混乱を眺めるのは至福のひと時となるだろうね。
私はどっちかというとウィンドウズは嫌いなOSである。最初に触ったのがSunOS 4.1.3であり、その後もSolaris, Linuxで育ってきた。ウィンドウズはExcelが使いたいからしようがなく使ってきたようなもんだ。
でも会社内のシステムとしてはウィンドウズを使うべきだと思う。業務というのは社内だけで完結するものではなく、他社の協力が欠かせない。その時にインターフェースとなるべきOSが別のものだと色々障害が出てくる。それをクリアするのはシステムを決定する情報担当部門ではなく、担当者レベルの努力が必要なのである。
想像するに、情報担当部門の役員クラスにマックシンパが居るだけだろうと思う。どうもマックシンパは自分が正しいと思ったらとことん押し通すのが多いのでこういうことになるのだが、現場のユーザから見れば迷惑な話である。
一度システムを変えると大きなシステムほど方向修正が大変になる。きっと後悔することになるだろう。