2006年03月12日

何のために株を買うのか

ライブドアの個人株主たちが被害者の会を結成し、ライブドアと賠償交渉するという。

はて、どうなんだろうか?

本人達もわかっているようだが「株式投資は自己責任である」ことが原則で、その失敗を他人のせいにすることはできない。ただ今回の場合、ライブドアが粉飾決算をしていたという疑いが強い(まだ容疑が固まった程度で、裁判の判決が出ていないので...)ので一概には言えないのかもしれないが... でも株は自己責任である。この原則は破ってはいけない。

では、なぜ彼らはライブドアの株を買ったのか?


  • 手ごろな値段で買えるから
  • 株価の上昇が期待できるから
  • ホリエモンに共感できるから
  • よくテレビに出てくる、または話題の企業だから
  • 大儲けしているホリエモンの尻馬に自分も乗りたい
  • 細木数子の占いを信じた(本気でいるらしいがく〜(落胆した顔)


他にもいっぱい理由があるかもしれないが、私はこれらの理由がひとつもライブドアの株式を取得せざるを得ない理由にはならないと思う。

[株式を所有すること] = [その会社のオーナーになる]

なのだから、それなりに強い理由が必要だ。被害者の会に入った株主はライブドアの事業をどのように見ていたのか?企業の存在理由をどのように考えていたのか?最近よく言われるライブドアのCSRについてどのように考えていたのか?そして株価はその企業の価値よりも安かったのか?(これは資産の形成上、非常に重要な理由)残念だがほとんどの人がそんなこと考えずに、ただノリだけで株主になったと思う。

でも株主(特に自らの意思で株主になった者)はその会社の事業、業績、不祥事などについて責任を取らなければならないはず。悪いのは「株」ではなく「株主」なのである。

それらを全て無視して、被害者面をし、弱者ぶるのはあまりに卑怯で、滑稽である。
まず自分の投資行動の責任を取るべきで、行動を取るようになった自分の卑しい心を問い直すべきである。

あと不思議なのが、記事中に「多額の負債をみんな抱えている」とある。株式はどんなに値下がりしてもゼロ以下にはならないはず。 負債を抱えていると言うことは明らかに信用取引に手を出していたということになる。さらに推測すれば、負債を抱えて困っていると言うことで、それは明らかに個人のポートフォリオでは明らかにリスクをオーバーテイクしている状態での取引であったと言うこと。昨日のブログでも書いたが、自分の立ち位置を知るべきだ。自分がどういう状態であるかも知らずに、「周りで流行っている」や「みんなやってる」程度の理由で許容リスクを超えた取引に手を出してしまっている。サンプラザ中野じゃあるまいし、政治や市場に責任転嫁するのはやめよう。はっきりいってみっともない。



 ライブドア事件発覚に伴う同社株の暴落で損害を受けたとして、同社と関連会社の株主が被害回復を目指す「ライブドア被害者の会」を結成、11日に東京都内で初会合を開いた。株主45人が参加し、ライブドアに賠償交渉を申し入れる方針などを決めた。
 同会には、これまでに1000人以上の株主がメールなどで登録し、自己申告による被害総額は約52億円に上るという。
 事務局長を務める森田亮介(もりた・りょうすけ)さんは「ライブドアが出した(決算などの)虚偽情報で、多額の負債をみんな抱えている。株式投資は自己責任という意見もあるが、まずはわたしたちが被害者であることを社会に訴えていきたい」と話している。
 株主の救済をめぐっては、既に「ライブドア株主被害弁護団」が結成されている。同会は「今後もさまざまな弁護士が対策に名乗りを上げると思うので、中立の立場で参加者に情報提供をしていきたい」としている。


1月19日付けのマネックスメールに掲載されたサンプラザ中野の記事を引用しておこう。このあと、3月9日付けでは「悩ましいと言えば「ライブドア被害者の会」だ。俺も入ろうかな?」などとのたまう始末がく〜(落胆した顔) オマエはもう投資ヤメロどんっ(衝撃)
13日は魔の金曜日。サンプラザ中野だー!

 実は先週の金曜13日に買い増ししていたのだ。何をって「ライブドア株」をだ。750株も。しかも信用で。現物と合わせて1000株。ただいまフリーフォールの真っ最中なり。
 年末からの儲けがふっ飛んだ。布団が吹っ飛んだ。なんて事を言って笑うしかないのが現状だ。とりあえず今日の前場では急上昇。「谷深ければ山高し」の格言通り。このまま最高峰を目指して欲しいものだ。
 しかしこの強制捜査のタイミングは「臭う」。政治的な思惑の臭いがプンプンである。翌17日はオジャマモンの証人喚問日。これを小さなニュースにするための強制捜査だったのではないか。また日本時間16日夜はアメリカ市場が休みだったのだ。これは故キング牧師の誕生を記念して。つまりアメリカ市場への影響も抑えられるタイミングだったのだよ。
 今12時50分。マーケットボードを操作したのだが、何度クリックしても値段が変わらない。「もう止まっちゃったのか東証?」と驚いた。しかし今日の後場は13時スタートという事になっていたもんね。東証のシステムの脆弱さにも驚いた。もっともっと市場参加者が増えていくのだから。増強よろしく。
 昨日の場中、俺は観ていた。700円超の下げで15,000円に近づいた時、俺は観ながら祈った。「行ってしまえ」「この際14,000円台にタッチしてしまえ」と。「今年14,000円台くらいまでの調整があるはず」とチャーチストが言っていたのを思い出したからだ。
 タッチはしなかった。でも、これで今年の調整が完了したと思おう。あくまでも前向きに思おう。ライブドアもどこかで止まるはずだ。俺は今年はついているらしい。おみくじも大吉だった。勘も冴えている。
 そういえば先週の株式ロックンロールは暴落を予見していたかの様な内容だなぁ。株の神様がヒントをくれていたのかなぁ。


ほんとに株をやりたいのならこういう本でも嫁↓

posted by Windy City at 01:39| 東京 ☀| Comment(2) | TrackBack(5) | 投資 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
共感いたしました。
まさしく、市場とはそのようなものだと思います。
ブームに踊らされてライブドアの異常なPERすら見ずに
危険性もよく認識せずに買い
挙句の果てには損したからどうにかしろなど
寝言も休み休み言えといった感じですね。

ましてや、ライブドア株を大量に購入してしまうような素人さんが
限界まで信用取引をするなんて世も末です。
Posted by FS at 2006年03月15日 15:56
FSさん コメント有難うございます。

「日本人は投資に慣れてないから...」という声も聞こえてきますが、実は慣れていると思われてるアメリカ人も知らないが故にかなり危険なことをやるんですよね。その象徴が401kに自社株を16%も組み入れてしまっていることからもよくわかります。

1銘柄に集中投資なんて私には恐ろしくてとてもできません。さらに信用取引までなんてとてもとても。

「投資教育」って言う言葉が独り歩きしてますが、これって本来は人間教育であるべきだと思うんですね。健全な金銭感覚と人生観が育てば日本はすばらしい国になります。
Posted by WindyCity at 2006年03月15日 20:50
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